赫炎のインガノック - What a beautiful people

ネタバレ感想メモ

シャルノスに感銘を受けたので、同じ世界観を共有している前作をプレイした。

今回は一転変わって閉塞感漂う世界。
まずは事実関係の整理。

41のクリッターと41の奇械とは…
10年前に起こった出来事とは…
ギーとケルカンの関係とは…


ほとんどの謎は終盤で語られる事となる。
…と思ったらあまり理解できていなかった。


10年前、病院で事故が起こり、41の妊婦と41の胎児が死んだ。その中には大公爵アステアの娘や孫も含まれていた。
この事実(ホント?)に発狂したアステアは何とかしようと考え、緑色秘本を用い現象数式実験を行う。その結果≪復活≫がインガノックに発生する。
これは実験が失敗したと見るべきなのか?それとも成功の結果、グリム=グリムが都市に顕現するようになったのか。

視界の端で踊る道化師はインガノックの住民全てに共通する。誰もが幻を見ている。この道化師こそがグリム=グリムらしい。
このグリム=グリムが都市の願いを叶えるという位置づけなのだろうか。
実際は住民に対し何事も諦めるように囁いている事が多いが、諦める事こそが救いと考えているのか?それとも、何を言われても諦めないヤツにこそ救いの手を差し伸べるという事なのか。
シャルノスにおけるMとメアリの関係に似ているので後者の方が可能性が高いと言えよう。


最終的には、ケルカンの願いが叶い、都市は崩壊。ギーの願いも叶い、ポルシオンを含め41の胎児は生き返る事となる。多分キーアも?


また、ケルカンの妹がキーアであり、レムルレムルは彼らの弟である。キーアは病院の事故の際に巻き添えを食らい、瀕死の重傷を負った。レムルレムルは胎児のまま死亡。
この時ケルカンは瀕死のキーアをもう楽にしてやってくれと医者に懇願するが、当時研修医であったギーは必ず助けると治療を続けた。この時の関係から、ケルカンは殺す事で救いを見い出し、ギーは助ける事で救いを見い出す。

キーアは話の流れからして結局助からなかったのだろう。
ただし、グリム・グリムによって選ばれた四人の「奪われた者」は仮の状態で生き返ったと解釈できる。アステアが一番わかりやすい。残りのキーア、レムル・レムル、ペトロヴナも同様。


黄金瞳を持ったアティが最後どうなったのか、とても気になる。
ラストシーンでブラッドツリーの被害を受けている子ども三人がそのまんまだったので、クリッターの被害はそのまま残るのだろう。つまりアティも元の姿のまま。記憶はいずれ戻りそうなのが唯一の救いか。
→webノベルに後日談が出ていました。。。


と、ここまで書いて、インガノックネタバレスレッドに大体の事が書いてある事に気が付いた。要参照。
http://www.engram.jp/~bbs/threadfloat/test/read.cgi?bbs=liar&key=195673233





今回も全11話のアニメみたいな構造を持っている。
戦闘シーンが妙に簡素なのも気になる。
というより、ギーとポルシオンの強さがいまいち理解できない。なんであんなに強いの?
ついでに、ギーとケルカンをブラックジャックとキリコに例えると、分かりやすいかも。

もちろん、インガノックの独特の雰囲気や、登場するキャラクターの魅力など、間違いなく良作でしょう。



本当にメモだな、こりゃ。